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弁護士からの寄稿

弁護士から見た、生前整理

生前整理は、法律に関わる事例が発生する場合があります。
そこでこのページでは、「生前整理に関る法律問題」を弁護士に伺い、わかりやすく解説していただきました。

弁護士
横浜西口法律事務所  弁護士 飯島 俊(いいじまたかし)
〒221-0835 横浜市神奈川区鶴屋町1-6-1岩井ビル3階C室
電話045-534-7824 


はじめに

弁護士の飯島俊と申します。
生前整理に関することについて、ご自身の状況に応じたポイントを弁護士の視点からご説明させていただきます。

生前整理に関するポイント

(1)判断力がしっかりしている段階
法律的な観点から生前整理ということを考える際,3つの段階、すなわち、ご自身の判断力が十分な段階、判断力が低下してきた段階、そして自分が死亡した後の段階に分けて、それぞれの段階においてどのように財産の処分をするか、ということを考えられると良いと思います。
まず、第一段階として,自分の判断能力がはっきりいている段階です。この段階では、自分の財産をどのように処分するかは自分の意思に基づいて自由にできますので、いらないものを捨てたり、お金を子供にあげたり、といった財産の処分方法を決めて、それを実行することになります。

(2)判断力が低下してきた段階
第二段階として、痴呆症などによって判断能力が弱まってしまった段階です。この段階では、ご自分の意思に従って財産を処分するということが難しくなってくるだろうと思います。この段階でも自分の意思に従って財産の処分をするためには、判断能力がはっきりしているうちに「任意後見契約」を締結しておくことが必要でしょう。「任意後見契約」とは、自分の判断能力が弱まった際、誰に、どのように自分の財産を管理してもらうかを決める契約です。いつから任意後見契約を開始するかの判断のため、定期的にご本人と連絡をとり、その時その時の判断能力をチェックする、いわゆる「みまもり契約」と併用して契約することが多いです。

(3)死亡後の段階
第三段階として、ご自分が亡くなられた後の段階です。この段階での財産の処分方法を決めるためには、生前に遺言を作成しておくことが必要です。自筆証書遺言だと、方式を間違えたり、後に無効を争われ、遺言が無効となることがあります。そのため、公正証書遺言を作成されることをおすすめします。

おわりに

このように、自分の意思に基づいた財産の処分をするためにはもちろん、死亡後の遺産分割に関する争いを防ぐためにも、生前の対策が非常に重要になってきます。
また、任意後見契約や遺言を作成するにしても、せっかく作った任意後見契約や遺言書が、法的に効果がありませんでした、というのではあまりにもったいないと言えます。ご自身の意思を実現するための契約書や遺言書をどのように書いたら良いのか、ということは、ご自分一人で考えるよりも、弁護士に相談していただくことをお勧めします。

また、遺産分割に関しても、前にお話した通り、慎重な対応が必要な事案もあります。限定承認などの複雑な手続をとられる場合はもちろん、遺産分割に関して何か疑問に思った場合にも、弁護士に相談されることをおすすめします。

遺産に関する問題というのは、いずれは誰しも経験することになる身近な問題であり、決して他人ごとではありません。また、紛争になった場合に今までの溜まっていた不満が爆発し、感情的な争いになることも多々あります。 そのため、遺産を巡る紛争を回避するための方策を生前に考えておく必要性は高く、またそれを考えることが、生前整理ということに繋がってくるのではないかと思います。